自治体広報誌を通じた暖房の省エネ行動促進実証

概要

北海道内の4つの町の広報誌に省エネを促すチラシを折り込んで配布し、省エネ暖房意向の向上効果を検証した事例です。町内会を単位としたRCTを行うことにより、通常版チラシと比較したナッジ版チラシの効果を検証しています。

ナッジ版チラシでは通常版と比べてアンケート回答率が1.3倍（0.6pt）高くなりました。また、通常版と比べてナッジ版を受け取った世帯ではチラシで訴求した行動である「厚着して設定温度を控えめ」等の実施意向が10ポイント以上高くなり、統計的有意な差が見られました。

対象者

主に自治体の広報担当の方や、環境・エネルギー担当の方

ひと言メモ！

ナッジ版チラシの作成では、事前調査に基づいて行動プロセスマップを作りEASTフレームワークでナッジ案を設計しました。時期（灯油価格高騰）や北海道の土地柄（暖房ガンガンで薄着で過ごす）を踏まえたメッセージになっているところがポイントだと思います。この事例では暖房の省エネ意向を高められることを検証していますが、多くの住民が目を通す広報誌でナッジを活用して関心度を高める工夫は脱炭素以外の分野でも有効だと思います。（住環境計画研究所・平山）

通常版の行政的なチラシが、EASTのフレームワークを活用し、「一目で」「わかりやすい」チラシとなっています。各メッセージの意図も明記されているため、広報物の見直しの際に参考にしたい事例です。（つくば市・澤田）

「高効率エアコンの選択と利用」の事例のメッセージの変更は、時間的にも金額的にも比較的コストをかけずに実践できそうなので、すぐに効果が見えなくても、色んな事例で積み重ねていくことが大事だと思いました。（PolicyGarage・伊豆）

資料

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出所：北海道ホームページ

自治体広報誌を通じた暖房の省エネ行動促進実証

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