エアコンの商品選択における省エネ情報表示の効果
概要
2006 年に省エネ法に導入された「小売事業者表示制度」では、消費者が製品購入時に省エネ性能を認識・比較できるよう、小売事業者に対して省エネ情報の提供の努力義務が課されました。具体的には、エアコン、冷蔵庫、テレビ等に関して、①多段階評価、②省エネルギーラベル、③年間の目安電気料金などの情報を盛り込んだ「統一省エネルギーラベル」を表示する必要があります。本事例では、オンラインでのランダム化試験により、どのような省エネ情報の表示がエアコンの商品選択確率を引き上げるのかを検証しています。分析の結果、多段階評価や電気料金の表示によって、省エネ製品の選択確率が上昇することが明らかになりました。その一方で、省エネ基準達成率の表示は、省エネ製品の選択確率を統計学的に有意には引き上げないことも明らかとなりました。
対象者
主に自治体の環境・エネルギー担当部署の方
ひと言メモ!
スマホの普及に伴い、今後はウェブサイト上の限られたスペースに、行動変容を効果的に促す情報をいかに表示するかがますます重要になる中、ECサイトに関する今回の事例はとても参考になると思います。(PolicyGarage・伊豆)
「省エネ性能が1段階上昇することは、消費者にとって1.15万円と等価である」など、省エネ情報表示が購買意思決定にどのような影響を与えるかを明らかにした事例です。本事例のように、情報表示・情報提供がどのような価値を生み出すのかを考えることは、様々な事業において重要な視点であると感じました。(つくば市・澤田)
資料
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