【海外研究】省エネ促進ナッジ
概要
電力使用量を抑制するためのナッジ。メッセージを用いたナッジで、メッセージには、①近隣の人と被験者の電力使用量の比較、②電力使用による健康への影響(例:環境悪化による汚染や小児喘息の可能性など)が書かれていた。ナッジの結果、電力使用量を平均して約8%減らすことができた。また、子供がいる世帯では効果が大きく、平均して約19%減らすことができた。普段の電力使用量が多い人ほど効果が大きかった。
対象者
主に自治体の環境、電力担当部署の方
ひと言メモ!
ターゲットをうまく絞ってナッジを行えば、より大きな効果を得られる可能性がある点が参考になります。特に、この例では子供への影響を強調したように、利他性をうまく引き出せる情報提供が効果的な可能性があります。
この研究では、電力使用量を減らすと電気代も下がることを強調したメッセージも試したのですが、こちらは効果がありませんでした。(大阪大学・北野)
参考
Asensio OI, Delmas MA. Nonprice incentives and energy conservation. Proc Natl Acad Sci U S A. 2015 Feb 10;112(6):E510-5.