ワクチン接種券「郵送」の効果に関する実証プロジェクト
概要
大阪大学感染症総合教育研究拠点(CiDER)・行動経済学ユニットの研究グループにより、茨城県つくば市の協力の下で、風しん追加的対策である抗体検査・ワクチン接種の無料クーポン券を「郵送」することの効果を測定したものです。分析の結果、クーポン券の郵送は、風しん抗体検査の受検率を19.3%ポイント、接種率を4.7%ポイント上昇させることがわかりました。クーポン券を印刷して郵送するという方法は、一見すると前時代的なものに思えて、デジタル化が進むに従って消滅していくのではないかと考える人もいるかもしれません。本研究の成果は、このアナログな方法に、検査受検やワクチン接種を促進したり円滑に進めたりする効果があることを示していて、将来の感染症政策を検討する上で参考になるエビデンスです。
対象者
主に自治体の保健・医療担当部署の方
ひと言メモ!
「回帰不連続デザイン」という分析手法の事例としてもわかりやすいです。(PolicyGarage・伊豆)
「なんとなく効果がありそう」と思っていることが数字でわかったので、ナッジ担当者のモチベーションも事業担当者のモチベーションも上がりました!データの分析は自治体職員では難しい(時間がかかる)ので、CiDERで分析していただけたのは大変ありがたいです。(つくばナッジ勉強会・金野)
資料
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出所:大阪大学 感染症総合教育研究拠点(CiDER)行動経済学ユニット
関連資料
風しん抗体検査・予防接種のクーポン券送付の政策効果:回帰不連続デザインと行政データ・全国規模サーベイデータによる検証(加藤大貴、佐々木周作、大竹文雄)
出所:J-STAGE